Q&A

「時間外労働の上限規制」
について

土日が休みの場合、日曜日に出勤した場合はどうなりますか?
土曜日が法定休日になり、日曜日出勤は時間外労働の扱いになります。
(週に1日しか所定休日がない場合は、出勤したら法定休日に出勤したということで休日出勤になります。)
金曜日は天気が悪いようなので、
あらかじめ所定休日の土曜日と振替えたときはどうなりますか?
金曜日が休日に、土曜日が労働日になります。
雨が降った時など、外での作業が出来ない場合、就業時間より早く仕事を終わらせる場合があり、時間外があるとき時間外労働になった部分を早く帰った日に振替えているが良いですか?
労働時間はその日で管理するので、時間外労働を別の早く帰った日に振り替えることはできません。
変形労働時間制を取り入れていて、所定週日に決めている日と労働日を振替えてもいいですか?
振替えることはできます。ただし、同じ週内に振替えないと振替えて労働した日について割増賃金の支払いが必要になる場合があります。
健康診断はしているがその後のケアはしていません、声掛けをしないといけないですか?
健康診断の結果に再検査及び要治療等がある場合は、再受診するまで声掛けをしないといけません。従業員の健康診断の結果に異常の所見がある場合、事業主が医師に会って通常通り働く上で気を付けることについて医師の意見を聞かないといけません。
従業員が独立をしたさい、ライバルにならないために就業規則に辞めた後の事も入れることが出来ますか?
このエリアでは開業しない等、就業規則に入れることはできます。
抑止的になるくらいで、法的拘束力はありません。

「労働時間の適正な把握」
について

出勤簿は本人が書いたものしかないがいいですか?
大丈夫です。
ただし、仕事を始める時間・仕事の終わった時間を記入してもらうよう指導してください。
時間外労働 30 分未満の場合の取扱いは?
労働時間は賃金支払いの対象と考えます。
記録された時間外労働に労働か否か不明な時間があれば、内容を確認すること。
従業員に不利益な取り扱いをしないようにしましょう。
配偶者であっても労働時間の適正な把握をしないといけませんか?
管理監督者であるか、役員であるか管理監督者であれば健康管理の面でも労働時間の把握をしないといけません。
役員であっても従業員として働いている限りは労働時間の管理をするべきです。
完全月給で時間外労働がなければ時間の管理はしなくてもいいですか?
時間の管理は必ず必要です。
仕事の準備・片づけも労働時間に入りますか?
準備も片づけも業務なので労働時間とみなします。
所定労働時間以外の部分は時間外となります。
朝と夕方どちらに多く時間外が出ているか見て、就業時間をずらす方法もあります。
出勤簿をパソコンで管理するようになってから、出欠の管理はしているが出退勤の時間が把握できてないです。
労働時間を確認する根拠になるものがないので、出退勤の時間の管理は必ずしないといけないです。

「年5日の年次有給休暇の確実な取得」について

有休休暇の取得が2019年4月から始まっていますが、
従業員全員が4月以降にとった有休を年5日にカウントをしていいですか?
2019年4月以降の基準日から有休の取得が年5日にカウントできるので、まずは従業員の基準日を確認しないといけません。
有休休暇の付与日数を変更していいですか?
有休休暇の付与日数は法律で決まっているので、減らすことはできません。増やすことは可能です。
時間単位年休の有休休暇は年5日の有休にカウントできますか?
半日の有休休暇はカウントできますが、時間単位年休はカウントできません。
(労使協定の締結があれば、時間単位で年次有給休暇を与えることは可能です。)
特別休暇(特別休暇は賃金が支払われないと就業規則で決まっている場合)を有休にできますか?
従業員が、有休を使いたいという場合は有休を使えます。(理由を聞かない)
年次有休休暇の計画的付与を就業規則に必ず載せないといけませんか?
計画的付与制度を利用しない場合は定める必要はありませんが、労務管理や計画的な業務運営ができるので就業規則に規定したほうがいいと思います。
実施する時は労使協定を結ぶ必要があります。
夏季休暇、年末年始、ゴールデンウィークに有休をもってきても良いでしょうか?
従業員との労使協定が出来れば年5日の有休にしても構いません。(計画年休)
就業規則に夏季休暇・年末年始休暇等が記載されている場合は、有給休暇にできません。
従業員の持っている有休を全部計画年休にしてはいけません。
5日間は自由にとれる日数を残さないといけません。
社員旅行は有休にカウントできますか?
社員旅行が所定労働日(労働義務のある日)であれば、有給休暇は可能となります。
社員旅行が所定休日の場合で、かつ参加が強制されているならば、時間外労働になる場合があります。
代表取締役の配偶者(雇用保険に加入してない・役員ではない)も
有休の対象になりますか? 県の経営審査の時は従業員として出しています。
従業員と同様に労働者として働いている場合は、有休の対象にしてもよいです。
経営者の立場にいるか、従業員であるかということで考えたらいいでしょう。
有給休暇の管理簿を一覧表にしているので、確認をするとき他の人の有給取得状況が見えてしまうのですが、いいですか?
管理簿は一人一人のものにしたほうが良いです。もめごとが起きる場合があります。
有給休暇の残った日は繰り越さないといけないですか?
有給休暇の繰り越しは必ずしないといけません。有給休暇の時効は2年です。
従業員が病欠したとき有休扱いにして、仕事に出てきたときに有給休暇にしたことを伝えているが良いですか?
本来、有給休暇は自分の意志で取得するものなので、本人に事前に確認をしないといけないです。
有給休暇の付与日数を会社独自で決めても良いですか?
法定を下まわる日数はだめです。
基準日がバラバラで管理しにくいので、基準日をそろえたいです。
基準日を統一することはできます。
基準日を統一する場合、従業員の不利にならないように前倒しで有休を付与して下さい。